6月9日、タイ銀行金融政策委員会の金利会合において、現行の政策金利0.50%を維持することが4対3の投票で決定された。反対票を投じた3人は政策金利を0.25%引き上げるべきだと考えていたと報じられている。 金融政策委員会は、タイ経済は国内需要の回復と外国人観光客の復帰に牽引され、現在は成長傾向にあり、回復の度合いは予想を上回ると評価した。原油価格の上昇とコスト転嫁により、インフレ圧力は予想よりも長く続く可能性がある。今後、現在の金融緩和政策を実施する必要性は低下するが、現時点では、経済の円滑な運営を確保するため、今回の会合では、引き続き現行の政策金利を据え置くことで大方の委員が一致した。他の3人のメンバーは、タイの経済回復の見通しとインフレリスクは十分に明確であると信じており、適切に金利を引き上げることで合意した。 つまり、金融政策委員会としては、引き続き経済成長の動向やインフレに伴うリスク要因を注視し、適切な利上げ時期を見極めていくことになる。予想以上に個人消費が回復し、国内外の開放が加速し、外国人観光客が増加したことに加え、政府が防疫措置を緩和して経済活動が再開したこと、労働市場と住民の家計収入が改善したこと、ロシア・ウクライナ紛争がタイ経済に与える影響が限定的であることなどから、委員会はタイ経済が今年3.3%、来年4.2%成長すると予測している。一方で、経済の動向、特に生産や生活費の増加が個人消費に与える影響については引き続き注意を払う必要がある。 総合的なインフレ率については、今年は6.2%、来年は2.5%上昇すると予想されています。国際原油価格の上昇やコスト転嫁要因により、今年のインフレ率は目標レンジを上回る可能性が高いが、これはコストプッシュ型インフレである。 |
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