タイ、未成年者の刑事処罰年齢を14歳に引き下げる計画

タイ・インフォメーション・ネットワークによると、タイ国家警察の報道官アチャユン中将は2月15日、昨年バンコクのサイアム・パラゴン・ショッピングセンターで発生した事件で、14歳の少年が銃で通行人を射殺し、多数の死傷者を出したと語った。さらに、つい最近、サケーオ県で、5人の若者が女性を襲って殺害するという事件が発生した。これらの事件は、タイにおける少年犯罪の頻発が社会の安全と秩序に深刻な脅威をもたらしていることを示しており、少年犯罪の年齢問題に対する社会的関心も高まっている。

このような状況を踏まえ、タイ国家警察のドーサ総裁は、タイ国家警察に対し、関係機関と協力して2016年から2023年の間に児童・青少年犯罪の状況に関する調査を実施するよう指示した。調査の結果は次のとおりです。

1. 重大犯罪のうち、加害者の年齢層は10歳から18歳で、合計1,645件であった。犯罪発生年齢別では、17歳（418件）、18歳（416件）、16歳（367件）の順で多かった。 2022年以降、10歳から18歳までの犯罪者の間で増加傾向が見られます。最も多かった犯罪の種類は殺人（954）、窃盗（109）、強盗（97）であった。

2. 生命・身体に関わる事件の総数は4318件です。犯罪発生年齢別では、18歳（1,398件）、17歳（1,025件）、16歳（805件）の順で多かった。注目すべきは、20件の事件で加害者が10歳未満だったことだ。 2017年以降は10～18歳の年齢層で増加傾向にあり、死者を出した事件数は1,860件に上る。

3. 財産犯罪事件の総数は5,903件でした。犯罪発生年齢別では、18歳（1,820件）、17歳（1,137件）、16歳（960件）の順で多かった。さらに、10歳未満の未成年者が29件の財産犯罪事件に関与していた。

まとめると、少年犯罪は深刻化しており、少年犯罪者の年齢は以前よりも低くなっています。

タイ国家警察と関係機関は、現在の状況に適応し、法律を効果的に施行するために、タイ社会が児童や青少年に対する新しい時代の刑法基準の確立を検討すべきであることに全会一致で同意した。したがって、刑法第74条を改正し、犯罪の処罰の対象とならない10歳から15歳までの児童の当初の定義を10歳から14歳までの児童に変更することを勧告する。

これには、2010 年少年および家庭裁判所法第 97 条第 2 項のより広範な活用を検討することが含まれます。この規定は、主に少年裁判所や家庭裁判所の管轄下にある刑事事件において、裁判所は、犯罪当時の犯人の身体的、精神的状態、知能、性格などの要素を考慮して、犯人が18歳以上の成人と同じ状態にあるかどうかを判断することができると規定しています。裁判所は、犯罪者の状況がこれらの基準を満たしていると判断した場合、裁判のために通常の管轄権を持つ裁判所に事件を移送するよう命じる権限を有します。

上記の提案はタイ国家警察によってまとめられ、法務省およびその他の関係機関に検討のために提出される予定です。

（翻訳：wan、出典：mgronline）