CNNは、複数のタイ企業が何千万枚もの中古手袋を米国に輸出していたことを明らかにした。

CNNの報道によると、複数のタイ企業が数千万個の使用済みゴム手袋をアメリカの顧客に輸送した疑いがあるという。タイ側は昨年12月に違法製造業者を是正したが、その後も同様の事件が続いた。

CNNは、米国での感染拡大により手袋の需要が高まっていると報じた。 2020年末、アメリカのマイアミのビジネスマン、タレク・キルシェン氏は、他の加入者に配布するため、タイの企業PADDY THE ROOMに手袋200万組を注文した。しかし、商品を受け取ってみると、中古の手袋だった。手袋の中には血痕が付着しているものもあり、2年前に製造されたものもあった。そのため、タレク・キルシェンさんは発注者に前払いで補償金を支払い、受け取った中古の手袋を廃棄し、今年2月に米国食品医薬品局に報告しなければならなかった。 PADDY THE ROOMの米国向け手袋出荷に関する書類を調査したところ、同社は米国の大手発注者に約2億組の手袋を出荷していたことが判明した。 CNNは発注者のうち2社に連絡を取ったが、両社とも低品質の手袋を受け取ったと述べた。そのうちの1社であるUweport社は、当初計画していたように医療部門に手袋を販売することができず、食品加工工場、工場、レストランなどに低価格で販売せざるを得なかったと述べた。

別の被害ビジネスマンは、PADDY THE ROOMとのやり取りの際、相手方から送られてきた品質検査書類には手袋の品質が高いと記載されていたが、後に検査に合格した他社の名前をすり替えた偽造書類だったことが発覚したと語った。ビジネスマンは食品医薬品局と米国税関に問題を報告したが、約8000万枚の手袋が入った28個のコンテナは依然として米国に出荷された。食品医薬品局がすべての港湾事務所に出した「品質検査は不要、同社の製品は即時押収」という命令が発効し始めたのは8月になってからだった。

専門家はCNNに対し、ゴム手袋は現在入手可能な商品の中で最も危険なものの一つだと語った。新型コロナウイルスの流行により、手袋の需要が急増している。通常通り厳格な品質検査を行う時間がないため、多くの国が品質検査の基準を下げており、犯罪者が法律の抜け穴を利用することも許されている。

タイ食品医薬品局のスー・チャン・スパラット委員長は、タイは12月にPADDY THE ROOMの倉庫を破壊し、その後数ヶ月にわたって同様の行為を行っている製造業者数社も破壊したと述べた。しかし、同様の違法行為を行っている製造業者は他にもあるはずだと考えられている。例えば、PADDY THE ROOMの倉庫が破壊された際、Skymedという別の会社の印が押された手袋の箱が見つかった。調査の結果、Skymedは元タイ軍関係者が経営する製造業者であることが判明した。 （hushによる翻訳 出典：Matichon、Thairath）